演奏会に寄せられた感想です
昨日のマーラー、やはり大曲でしたし、感動的でした。
私は、生きている間に(おおげさだけど)、一度は、マーラーの第9の実演を聞きたいものだと思っていました。それが思いの外早く、実現しました。今、世はマーラーブームなのですね。
シューベルトは、音の響きが私のイメージと異なっていたので、正直あまり楽しめませんでした。管楽器の響きも不自然に聞こえました。
弦の弱音もそろっていないようで。
で、マーラーの第1楽章も、私には未完成をひきずっているような感じでした。
テンポもやや遅めだったし。
第2楽章のワルツも、テンポが単調で抑揚にとぼしく、いつも聞く、バーンスタイン・ベルリンフィルの「一期一会」ライブとはかなりちがっていました。
でも、3楽章からは、マーラーの世界に引き込まれました。
ロンドの早い、そして圧倒的な大音量の響きはコンサートでないと聞けないもので、大いに楽しめました。そして、第4楽章の熱演を予想させて、3楽章が終わりました。
私の一番好きな第4楽章は、冒頭の弦の響きが、いつも聞いているCDのひびきよりも、
さらにきれいに聞こえました。大編成の弦が見事にそろっているので、なおさら気持ちよく> 聞くことができました。豊富な練習があったのでしょうね。
弱音器をつけたりはずしたりの金管も、バランスのいいひびきでした。
弦とのバランスがとてもきれいでした。
CDでは聞き落としやすい音も、実演では目で見ることもできるので、なおさら、よく聞こえます。
それにしても、第4楽章の弦は圧倒的にすばらしかったです。文句のつけようがない。
そんな技術があってこそ、感動的な演奏になるとおもうのです。第4楽章は最後まで緊張感を失うことなく、マーラーの世界を聞かせてくれました。
最後のすすり泣くように消えていく音も、CDとはちがって、はっきりとわかりました。
ダイナミックレンジが大きい、実演ならではといえます。一緒にいった連れは、最後の時、
ロビーでの女性のおしゃべりが気になったとこぼしていましたが、私にはそんな音すらも、
マーラーの最後の場面のBGMにしか聞こえませんでした。
もういちど、あの第4楽章を聞きたいです。
生意気なことを書き、申し訳ありません。
ありがとうございました。